【飲食店】労働基準監督署に何度も苦情を言われ改善命令も出されている【30代前半】

職種：飲食店営業
年齢：30代前半

オーナーの罵声や暴力に耐えられなかった。年末年始から正月は24時間店舗で18時間程度働いて、家にねるためだけに帰る毎日だった。その寝ている時も、携帯電話で本部長から電話がかかってくるし、でなければ、直接家に訪ねに来る。

妻が代わりに出るのだが「女はでるまくじゃねえ」といい、罵声を浴びせられる。労働基準監督署に何度も苦情を言われ改善命令も出されているが、一向に改善しないようすだった。女性がパワハラにあったときは流石に労基署から詰め寄られて、金銭で示談していた。

給料は手取りで15万円ほどだったが、キャンペーンと言って、お中元やお歳暮のときには、４～5万円程度購入を矯正された。また正月や年末などには、クリスマスケーキやおせち料理などをオーナーの知り合いの店から買わされた。

家に食べれもしないおせち料理やクリスマスケーキが大量にあり、妻と子供は本当に困窮した。毎日同じおせち料理を食べさせている自分がなさけなくなってきた。

早朝から深夜まで勤務し、帰宅後に本部長やオーナーから交代交代で携帯に電話がかかってくる。そのときの携帯の着信音が妻はいまでも怖いと言っている。携帯の着信音は変えた。

アルバイト店員のクビを切るように本部長から言われた。嫌な役であったが、自分自身がクビになることを恐れて、多くのアルバイトを強制的にやめさせた。人件費を削るために、急遽シフトに入っていたアルバイトに「今日は来なくてよい」といったり、急に店が忙しくなってくると「頼むから出勤してくれ」と携帯で呼びつけたりした。

メニューが変わる月末の作業は、女性の高校生のバイトを深夜まで無給で働かせた。その高校生の親から何度も苦情の電話を受けた。自分がだんだん、オーナーや本部長の考え方に染まっていくことを感じ「これでは、ひととしてダメになる」と思い辞めたくなった。

結局一年間、休暇がなく、それこそ不眠不休で働いた。風呂の中でねたこともあった。通勤中、赤信号で停車している最中に寝たことも数え切れない。お客からオーダーを来ている最中に頭が飛んだこともある。

天ぷらをあげるときに寝ぼけてしまって、自分の指先をフライヤーの中に突っ込んでしまったことも何度かある。それでも気力でかけ走った一年間だった。辞めると決意し、退職日までの間、それまでお世話になったアルバイトの方々から連絡を頂いた。

心温まる言葉ばかりだった。「また連絡する」とほとんどの人から言われた。しかし、5年経った今、その誰からも連絡を受けていない。あんな会社、やめてよかったと心の底から思った。