【栄養士】そんな仕事ぶりでお給料もらおうなんて甘いと言われた【20代前半】

年齢：20代前半
職種：栄養士

20代前半に初めて就職した老人ホームの話です。仕事は厨房での栄養士で働いていました。私は同期がいませんでしたから一緒に頑張ろうと言い合う仲間もいず、最初の１週間ですでに打ちのめされていました。料理長はいつも怒鳴っていて先輩の男の人を殴ったり蹴ったり、昔の料理人のやり方なんでしょうか。私はそれが怖くて目を背けていました。

逆に私には若い女の子だからなのか物凄く優しすぎて50代位の女性の先輩からしたらそれが気にくわなかったのかもしれません。隣に立った時にボソッと嫌みを言われることが多々ありました。そんな仕事ぶりでお給料もらおうなんて甘いと言われたのが一番きつく10年経った今でも覚えています。

そういう辛いことがあるとよく厨房のトイレに駆け込んで泣いていました。パートの方もみんな厳しくきつく叱られていましたから、相談や励ましてもらう心の支えがなく毎日いつ辞めようかとそればっかり考えていました。せめて3カ月頑張って辞めようと心に決めて近い目標を見ながら何とか頑張っていました。

そういうことが3、4カ月続いた頃に私と年の近い中途採用の女の子が2名入ってきて一気に変わりました。話し相手が出来て遊びに行ったりして段々仕事も慣れてきたので気付いたら出勤するのが楽しくなってきていました。それから3年後の20代半ばになると責任のある仕事を任せられるようになり、重圧がのしかかってきてストレスがたまるようになりました。職場のメンバーもコロコロ変わるようになって雰囲気が変わってきました。

そして上司が総入れ替えされたりして仕事のやり方や流れも変わりました。その変化に気持ちが追い付いていかず、辞めようかと思い始めていました。新しい人が入っても環境が厳しすぎてすぐに辞めてしまい、人数が足りないことから朝の5時から始まり夜の8時までの長時間残業が連日続きました。

みんな体調を崩したりしてこのままだと共倒れするだろうなと思い、上司に辞めたいですという意向を伝えました。これが辞めたいという気持ちを他人にもらした初めてのことです。それから何度か話し合い説得されながら何とか続けましたが、私の周りの人たちが次々に辞めていきました。

その結果私は辞めるに辞められずタイミングを失ってしまい、結局出産ギリギリに辞めるまで計6年ちょっと働く羽目になった話です。働いている間に何度辞めたいと思ったか小さい波を考えると数えきれないくらいですが、妊娠出産の円満退社で良かったなと今は思っています。