【美容師】給料が30万を越えても勉強代を含めて2/3は飛んで行きます【20代後半】

年齢：20代後半
職種：美容師

仕事を辞めたいと思った理由は、実際と夢は大きく違ったというよりも予想を超える”薄給”で、30歳手前にして”暮らしが成り立たなくなった”のが主な原因です。

髪を切る仕事に憧れてこの仕事に就きましたが、勉強するにもお金がいるし、ウィッグというカット練習用の頭だけの人形がとても高いんです。安いのはボブやワンレンの練習には使えますが、毛が少なく実際の頭とは違います。

最低でも3千円くらいのを買わないと、カットに入ってからは練習になりませんでした。その他の道具にお金がいるし、服もソレなりのモノを着ないといけません。

これらは勤めている間は経費として税務署に見て貰えませんから実費負担キツサで辞める子も多かったです。就業後の練習が終わると、深夜帯のバイトです。給料が少ない間は、御飯も満足に食べられません。

先輩が奢ってくれるのは、芸人くらいでしょう。飲食業のような”まかない”というシステムは存在しません。お店によって差があるのは否めませんが、チラシ配り→それを持って来店されたらお金(小銭)が入るというシステムで、ヘルプ(カット助手)に付けるまでの仕事は掃除とそれしかありませんでした。

その内良くなるだろうと、我慢して仕事してましたら、不況と店舗乱立の為、店が潰れました→給料は未払いです。その後、専門時代のツレのツテで新しい勤め先を見つけるのですが、ここは更に酷かったです。

18歳から入ったワケですが、店でカットする様になっても給料は三倍止まり。ライブドアショック、リーマンショックでこの職業の不安定さを痛感することにもなりました。何に置いても”給料未払い”というのが一番堪えました。

今ならブラック企業規制法で救いの手もあるのでしょう…が、中身はSM倶楽部よりもハードな調教を強いられるので、そんな考えも浮かばなかったです。

今の彼女にこの話してから、現実に戻された感じです。一時は”独立”も考えましたが、勤めでこの”惨状”です。夢から覚めた自分にその先を考える”妄想力”は既にありません。

最終的に給料は30万超えましたが、勉強代を含めて2/3は飛んで行きますからバイトは付きまといました。深夜帯のコンビニではなく、登録制のヘルプ派遣なのが救いでした。

独立後の経営、スキル維持・アップに必要な資金を考えると、とても食べて行けそうにはないと感じ、この仕事を離れるました。仕事は面白く、頑張って(堪え忍んで)そこそこの腕になれましたが、(現状)食べて行くのはかなりキツイと感じました。

これからこの仕事を目指す人は”某木村拓哉の美容師ドラマ”に騙されない事を祈ってます。”