【技術者】つわりに耐えながら一日3時間以上の残業をして帰るという日が続きました【20代後半】

職種：自動車関係の技術系事務職
年齢：20代後半

26歳で就職し、29歳で退職しました。もともとやりがいを感じづらい職業でしたが、仕事を辞める選択をするうえで最も大きかったのが上司との仕事に対する価値観・熱意のギャップでした。

業務内容は、自動車部品の図面作成のアシスタントでしたが、いくつの部品を作っても、結局お客様の感想や喜ぶ顔は、我々エンジニアには届くことがありません。

届くものがあるとすれば後工程の本社の人間からの指摘や、同じ部署の上司からの駄目出しくらいでした。

私自身がもともと細かい性格ではなかったのも悪いのですが、ルールに従って作業を進めてもなかなか技術が向上せず、ミスをするたびそのデータをわざわざプリントアウトして回覧して回すというシステムにも閉口していました（私に限った話ではなく、すべての作業者のミスはプリントアウトし回覧されていました）。

それでもサポートしてくれる先輩方や同僚がいたので、仕事にやりがいが感じられなくてもなんとか二年間はモチベーションを保っていられましたが、2014年度の人事異動で直属の係長が変わったことで仕事を辞めたい気持ちがより強くなりました。

直属の係長は今までの係長と比べると、年休取得や欠勤・フレックスタイムの使い方に関して口うるさい方でした。また納期にさえ間に合えばいいという主義なのか、全く余裕のないスケジューリングをして作業させていました。

個々の能力や作業効率等も鑑みてのスケジュールではあったと思いますが、係長が変わってから、自分の所属する係の空気が今までになく嫌な緊張感に満たされているように思えました。作業の早い先輩方は、作業外の仕事や以来業務をこなし、毎月40時間近い残業を強いられていました。

ときどき不満を直接係長に伝えに行く先輩方もいましたが、「きちんと考慮してスケジュールは組んでいる」「仕事なんだから」と言いくるめられてしまっており、何も改善しないままでした。

6月に私の妊娠が発覚した後も、そのスケジュールの組み方は変わることなく、つわりに耐えながら一日3時間以上の残業をして帰るという日が続きました。

そのときに、ここで仕事を続けながら子育てをするのは無理だという考えに至り、6月後半に退社する旨を伝えました。入社当初は産休を利用して、子供が小学校に入るまで続けるつもりでいましたが、体力に自信がなく、精神的にも消耗するこの職業を続けられる自信がなくなりました。

やりがい、もしくは人間関係のどちらかで納得できなければ、仕事を長く続けることは難しいと考えさせられた2年半でした。