【営業】出張の旅にばかり出ている社長や、コスト削減という言葉しか言えない専務や、無能だけど給料だけは高い役員【30代後半】

職種：食品卸の営業
年齢：30代後半

私が在籍していた食品卸の会社は、年々売上げが減少し、利益も出せなくなってきていて、社内に明るいムードがあまりありませんでした。社長も役員も、希望や目標を部下に丸投げしているようにしか私の目には映りませんでしたし、「コスト削減」という言葉しか思いつかない人たちのように思いました。

若い社員たちは、給料もほとんど上がらない状況でしたし、新入社員もほとんど入らなくなっており、若い社員たちはいつまでたっても後輩ができず同じ仕事を繰り返していました。

私が退社を決めるころの数年に至っては、ボーナスもほとんどありませんでした。それどころか、毎月の社員の給料を減らすという暴挙にまで出るようになり、本当にうんざりしました。

そんな状況のなかでも、社長や役員などには、当たり前のように海外出張に出かけて行ったり、今というタイミングで必要なこととは思えない事柄への投資にお金を使ったりしている人がいて、私たちふつうの社員の給料をカットする一方でそのように会社の金を簡単に使うことを見て、だんだんと怒りを覚えるようになりました。

それでも、わずかな上司や仲間ともできるだけ前向きな話をしようと努力しましたが、今度はその上司が会社の金を使い込んでいたことが発覚し、その上司は当然クビとなるという事件が起こりました。

直属の上司であったので、本当にびっくりしましたし、それまで会社のことをいろいろと話してきたことは一体何だったのだろうと、自分もずいぶん馬鹿らしく思えてきました。さすがにここに至って、一刻も早く退社しなければとあわてて退社を決意しました。

あと２年くらい早く会社を離れていればよかったと後悔しています。さらに今、そのときのことを思い返せば、その頃の自分の心がもう沈みきっていたと思います。

会社に出社すると、クビになった上司や、出張の旅にばかり出ている社長や、コスト削減という言葉しか言えない専務や、無能だけど給料だけは高い役員や、部下に仕事を丸投げするだけの部長や、とにかくあらゆる人たちにうんざりして、心の中で、蔑み、罵倒していたような気がします。

逆を言えば、会社というものに期待しすぎていたのかもしれませんが。自分の給料を守るため、自分の心をあまり腐らせないようにするため、30代後半で退社を決意しましたが、その判断とその後の状況には、なんの後悔もありません。あの時辞めてなかったらと思うと、本当にゾッとしますね。