【看護師】私は患者を死ぬまで見捨てるために看護師にはなったわけではない【30代前半】

年齢：30代前半
職種：看護師

３４歳の時　看護師で病院の病棟に働いていました。そこの病院は救急病院と院長は言っていますが、地域のひともあまり来ないくらい院長がやぶ医者で有名で、ほとんどが施設や痴呆がひどく、暴れだしたり落ち着きがないために他の病院では見てもらえない患者ばかりでした。

ただ院長を除いては人間関係も良く、ほとんど定時で帰れて就業面で見ればとてもいい病院でした。私はそこで働いて、院長が患者を人として見てはいない、ただの金ずるとしか思ってないようなやり方に腹が立ったのです。

入院している患者のところにはほとんど来ず、来たかと思っても診察一つせず、治療の指示を出す姿を見て、あなたは神様か？患者を何だと思っているんだろうと思いました。

患者が副作用などで貧血になろうが、どこか具合悪くなろうが悪化するまでほっておいたり、もう透析したところで助からない患者にただお金欲しさに透析を死ぬギリギリまでやるのです。

正直こんな病院があっていいのかと思いましたし、よく医療訴訟を今まで起こされなかったと思いました。また退院できる患者をすぐには退院させず、金をとれるだけ取るのです。それを近隣住民は知っているので、救急車に乗せられても「あそこの病院だけはやめてくれ」、と「あそこに入れられたら二度と戻れなくなる」と言った人までいるぐらいです。

私は患者を死ぬまで見捨てるために看護師にはなったわけではないですし、人間一人一人大切な命なんだと思います。それをその院長は自分のために患者はいるものなんだと勘違いでもしているのかという腹立たしさでいっぱいになりました。

そのような病院なので院長は手術をしても正直下手でいつまでたっても患者はよくならずにまた手術をするのです。怖いと思うのと同時に私もミスの加担をしたくないと考えるようになり、何をするにもこれで本当に大丈夫なのだろうかと思うようになりました。

働いて１年がたったころからストレスにより不眠がちになり、仕事に行く朝が本当に起きるのが辛くなり、仕事中もいつも仕事を辞めることばかりを考えるようになりました。こんなにも怒りたい気持ちになるような医者を見たのは初めてです。

ほかの病院でも患者が亡くなられていくのは何人も見てきましたが、ここまで無念な死を見たのは初めてです。患者だけでなく、亡くなられた家族も無念の思いを抱いて帰られた方もいます。

高齢なのだから死ぬのは仕方がないじゃなく、高齢だからこそ少しでも苦しい思いをせず穏やかな時を過ごしていけるよう努めるのが看護師なんだと思い、その病院を辞めることにしました。