【塾講師】授業中にも関わらず、電話で保護者と喧嘩をはじめたこともありました【30代前半】

職種：塾講師
年齢：30代前半

私はある個別指導塾で講師をしていました。アルバイト講師から始め、後に専任講師として働いていました。講師陣は学生が中心でしたが、真面目で熱意があり、活気のある教室でした。近所にはライバル塾が多くありましたが、その中でも十分な生徒数と合格実績、高いお客様満足度を誇っていました。

しかしあるとき、事情により室長が代わり、新しい室長がやって来ました。前室長は明るく前向きな人で、よく話を聞いてくれ、講師陣だけでなく生徒にも保護者にも信頼の厚い人でした。

そんな人がいなくなってしまうのはとても残念でしたが、新しい室長のもとでもしっかり生徒のためにがんばろうと思っていました。「仕事のできる、有望な人材だ」という話を聞いていたので期待もしていました。

ところが、その期待は裏切られました。初めは講師陣も室長も互いに様子見、といった感じでしたが、時間が経つにつれてだんだんと本性が見えてきました。

どうやら新室長は前室長の教室の運営方法に不満があったようで、少しずつやり方を変えていきました。無駄をなくす、効率化を図る、という面では納得できる部分ももちろんありました。しかし、だんだんと生徒や講師の意向を無視しはじめ、保護者と対立したり講師と対立したり、という場面が増えていきした。

なかでも酷かったのは、講師や生徒の多くいる教室内で人を怒鳴りつけることでした。「仕事が遅い、仕事ができない、お前は無能だ」と罵られ続けた副室長は、精神を病んで辞めていきました。少し悪ふざけをしたり反抗的な態度を取ったりした生徒を皆の前で怒鳴りつけたこともありました。授業中にも関わらず、電話で保護者と喧嘩をはじめたこともありました。

さらにその室長は、人の話にメモを取らず、何かお願いしてもたいてい忘れます。その上自分のミスは認めず、平気で嘘をついて誤魔化し、責任逃れをするのです。保護者からクレームが入ると副室長に対応させたり、何かと面倒な仕事を他人に押し付けていました。

そんな室長のもとでは働きたくないと、多くの講師たちが辞めていきました。生徒たちもたくさん離れていきました。残った講師陣も、なるべく室長と関わらないように早く帰ったり授業数を減らしたりしました。

私は担当生徒が多かったこともあり、残って働き続けましたが、震災での室長の対応のあまりのひどさに嫌気がさしました。生徒や講師の身の安全を確保することよりも、売り上げや業績のことしか頭になかったのです。ただ辞めるのは嫌だったので、室長の横暴を会社に告発して辞めました。辞めてよかったと思っています。