【アパレル】君以外の人間が電話に出たらいつも切ってる【20代前半】

年齢：20代前半
職種：アパレル販売員

高校時代にファッションに興味を持ち始めて卒業したらアパレル会社で働くことを目標としていました。わたしのイメージでは華やかでオシャレで洋服を安く買えるという感じでしたが、実際は違いました。まず苦しかったのは給料の低さです。

アパレル販売員は正社員でもボーナスなどがないところもあります。アルバイトですと時給は決して高いとは言えない金額です。実家住まいなら問題ないかもしれませんが一人暮らしの方はきつくなります。お金がないけれども、ファッションには気を使わなくてはいけませんから、洋服代で給料が吸い取られます。

わたしが働いていたアパレル会社は売上が悪いときはスタッフの誰かが購入するという暗黙のルールがありました。そしてその標的になるのはアルバイトや準社員でした。みんなこの道を通って社員になっているというプレッシャーもありますから、お金がなくても買わなくてはいけない風潮でした。

生活が苦しいだけならなんとか頑張れたと思うのですが、わたしはお客さんとのトラブルがありました。メンズのお店で働いていたのですが、常連のお客さんからしつこくされ始めました。最初はあしらっていたのですが、お店に頻繁に無言電話がかかってくるようになりました。

男性スタッフが電話を取ると切れるのですが、何階もの無言電話のあとわたしが電話にでると決まって相手はそのしつこいお客さんでした。スタッフの間で無言電話をしてきてるのはそのお客さんではないかと疑い始めました。

わたしが思い切ってそのお客さんに聞いてみたら、君以外の人間が電話に出たらいつも切ってる、としれっと言いました。それから更にエスカレートし始めて自宅のドアノブにプレゼントがかかってることが多くなりました。家までバレてしまい、職場に行くのも怖くなりました。精神的に追い込まれ始めて仕事を辞めることにしました。

わたしが仕事を辞めてからそのお客さんは来ることはなかったみたいです。そして引越しをし携帯電話も変えてそのお客さんと会うことは二度とありませんでした。

わたしが当時強い人間だったらはっきり辞めてくださいという意志表示をして仕事を辞めるまでにはいかなかったかもしれなせんが、当時は若かったですし、精神的なダメージと生活苦が重なって辞めることになってしまいました。仕事自体は好きだったのでまさかお客さんにつきまとわれて辞めることになるとは予想もしていませんでした。