【デザイナー】本人はアイデアを出しただけで自分の仕事は終わりだとでも思っている【20代後半】

職種：デザイナー
年齢：20代後半

部下が私を悩ませました。素直だけれど仕事が出来ない部下のために何度も辞めたくなります。小さいデザイン事務所で働いていた私にとって、部下を持つことは想定外でした。

どの業界でもそうですが今はクリエイター系の仕事でもパソコン上での作業が大半を占めます。業務に必要なソフトの使い方を憶えることが仕事と言っても過言ではありません。

私の部下は20代前半で、「スマホがあればパソコンなんていらないし」と豪語する今どきの若者です。しかし仕事ができません。じゃあご自慢のスマホで仕事してきてよ、と言いたくなります。

ファイルの送受信も満足にできず、私や他の人の仕事をチェックすることさえできない、外注に出すファイルを送ることもできないのに、スマホがあれば何もいらないらしいです。

部下はセンスとアイデアだけは誰にも負けないという自信を持っていて、ミーティングではご自慢の才能とやらを発揮して意見を言うのですが、はたから見ていると中学生の妄想レベル。

我々はクリエイティブな仕事にはアイデアが重要だということを知っているので、一応は彼の意見にも前向きに取り組みます。じゃあその件（部下のアイデア）を進めましょうか、という話しになり作業の分担を決めます。ホワイトボードのチームメンバー上に書き込まれていく細かなタスク。

部下の名前の欄を見てください。彼は何もしていない！本人はアイデアを出しただけで自分の仕事は終わりだとでも思っているのでしょうか。連日、アイデアを形にするための裏方作業に徹夜で取り組んでいる私やチームの人たちの姿を見ていて、部下は何を思うのでしょうか。

「これくらいのことは彼にもできるだろう」と割り振った小学生でもできる作業すら、1か月経ってもやってこない部下を信頼できる上司がどこにいるというのでしょうか。

現実的な作業や業者とのやりとり、トラブルなど、実際の苦労にはまったく共感できない部下。何もしていないわけですから、理解できるはずもありません。

ソフトのエラーの話しをすれば、才能の話し。飲み会で、実際に何か作っている人同士にしか分からない専門的な話しがあがれば、一人で不貞腐れたように口を突き出した表情でスマホをいじりはじめます。

部下の無能は上司の責任といいますから、私も最大限彼の才能を発揮することを手助けしようという気持ちで、マネージメントについての本を漁ってみたり、まったく業務上信頼できない彼のことを何とか人間的に信頼しようとその手の心理学なども漁って尽くしましたが……人間はそう簡単に変われないものなのでしょうか。

たまに反省してやる気を出す部下の言葉を聞くともう少し見守ろうという気にもなるのですが、そのあと行動で示されることがありません。そのたびに辞めたくなります。別に彼の問題であって私の問題ではないのですが、やる気がない人と仕事をしているとモチベーションが下がって自分にも悪影響なので。