【事務】私は違う、と思っていたのに、どっぷりぬるま湯につかっている自分を思い知らされました【20代後半】

職種：事務職
年齢：20代後半

以前、私は非営利団体で事務職に就いていました。もともとその企業を特に志望したわけではなかったのですが、就職氷河期時代に就職できただけでもありがたいかな、と思い、せっかく入った会社だし頑張ろうと思ったものです。

非営利団体、というと単純に言えば営利企業の反対。利益を追求しなくてよいわけなので、のんびりしてて良さそう、という印象を持つ人がいます。

たしかにその会社もそうでした。のんびり…というかのんびりすぎるのです。研修期間、雑用のようなことばかりやらされましたが、研修期間が終わっても雑用ばかり。実はそれが本業だった…と後でわかって唖然としました。

のんびりしてて雑用みたいな仕事してお金もらえるんだったらいいじゃない、そういう声が聞こえてきそうですが、そんな仕事内容のせいかお給料も少なくて。

仕事内容からしたらもらっている方だ、とよく言われましたが、当時私は親元を離れて一人暮らし。お金もかかります。仕事にやりがいはないわ、お給料は少ないわで不満が溜まっていました。

この会社は一般職、総合職のくくりはなかったので、女性も頑張れば上にいける、と入社前は思っていたのですが、蓋を開けてみると役職者は男性ばかり。

女性は最初から数に入っていなかったのです。がっかりでした。私の通っていた大学の卒業生は女性も総合職に就職する人がほとんどだったので、惨めな気分にすらなりました。

あと嫌だったのが縁故採用が多い会社だったことです。身元が確かだから安心ということはあるでしょう。縁故で入ったからにはその手前、人一倍頑張らなければいけない、というのもわかります。でもその会社は頑張るほどの仕事がないのです。

縁故採用は往々にして女子社員が多かったのですが、暇だからなのかおしゃべりばかり。内容もどこのお店の何がおいしい、今の流行りの服は、メイクは…。

ここは女子高か、と思うような稚拙な内容ばかり。とても仕事時間に話すような内容ではありません。私はそんなノリが大嫌いだったので話に加わることはなかったのですが、その態度がお局様に気に入らなかったようです。

お局様もご多分にもれず縁故入社。年齢は離れていましたが気分は若かったせいか、よく話の輪に入っていました。話に加わらない私をお高くとまっていると思ったのか、露骨に私の悪口を話の話題に乗せるようになったのです。しかも私のいる前で。

最初は頭の悪い女のやりそうな小学生レベルのいじめだな、と思っていましたが、毎日となるとやっぱりきつかったです。

決定的だったのは当時付き合っていた彼の一言。

「最近バカになったよな」

彼曰く、大学時代は色々なことに興味を持っていたから話していても楽しかった、でも今の私は何にも興味がなさそうで、魅力的に映るところがひとつもない、と。私は違う、と思っていたのに、どっぷりぬるま湯につかっている自分を思い知らされました。

お局様のいじめで職場の人間関係に疲れていたこともあり、それまでにも辞めたい気持ちはあったのですが、彼の一言でこのままではいけない、と思い密かに転職活動をはじめ今の会社に再就職することができました。

仕事にやりがいが無い、お給料が少ない、職場の人間関係の悪化、どれも仕事を辞めたいと思った理由のひとつではありますが、その仕事に就いたことで彼から「魅力のない人間になった」と言われたことが本当に仕事を辞めたいと思った一番の理由です。