【イラストレーター】15日かかったイラストがたったの二万にしかなりません【30代後半】

職種：フリーランスイラストレーター
年齢：30代後半

私はどんな仕事をしても長く続かない性格でした。もともと極度のあがり症、緊張してしまう性格なので、どこへいっても居心地の悪さを感じてしまいまいます。おそらく家庭環境が影響してるのだと思いますが、他人の視線が怖く、さらに他人に嫌われないように、という意識が凄く強いのです。

怒られる、叱られるということに敏感で、もともと自尊心なんて無いようなものなので叱られるとすぐに「自分は駄目なんだ」と、立ち直れなくなってしまいます。

それが当たり前として生きてきたので、自分でもなぜ仕事が長く続かないのだろうという疑問は常に抱えてました。ただ、それが心理的なものとは思わず、単に自分が弱いだけだと思い込み、他人を見ては「みんなこんな緊張の中頑張って仕事してるんだな」と感心してました。

様々なアルバイトや日雇い派遣などを経験しましたが、もの凄い緊張感を抱えて行ってるので終わると神経だけでぐったりしてしまいます。これでは体が持たない…そう思い、時間が自由になる（と思ってた）フリーランスのイラストレーターになりました。

もともと絵は得意だったので、すぐに仕事も入ってきました。ただ、フリーランスとなると自分で金額交渉をしないといけません。もともと弱気な私はどうしても先方に押されて言うがままの金額を受けてしまいます。

またイラストレーターの場合、先に金額を決めるので、ラフの段階で気に入らないから何回書き直そうが、あとから修正しようが、こちらが何も言わない限りその金額のままです。

依頼者は簡単に描けると勘違いしてるのか、15日かかったイラストがたったの二万にしかなりません。この計算ですと一ヶ月四万…。これではアルバイトに行ったほうがずっと良いという計算になります。

また早く納品すると「もっと早く描けるだろう」と勘違いされ、納期も早く指定されるのに金額は安いまま…などということが何回も続き、次第に心臓に不整脈を感じるようになりました。生理も止まってしまい、これでは体が持たないと感じて仕事を断ることを決意。

いくら仕事といえど、これでは入院するためにお金を稼いでるようになってしまいます。始めは、自分のイラストを使って頂けることに幸せを感じてましたが、段々と金額と作業時間が合わない、さらにイラストに対しての酷評を聞かないとならないのでハートが強くないと続けてはいけない仕事だと感じました。

フリーランスですし、有名ではないのでどんどん立場が弱くなっていきますし、結局安くこき使われて終わりなのだろうか…と思うとなんだか悲しくなってしまいました。