【建築】資格持って優秀なんだから頑張って【30代前半】

年齢：30代前半
職種：建設業(設計)

公共事業に係る設計業務に携わっていました．測量や施工管理も含め，設計技術や情報系にいたる範囲で，自分なりに精一杯頑張っていました．この業界では，有資格者でなければ，仕事取れませんので，会社としても頑張れといつも社員を喚起していました．

私としましても，そこは非常に頑張りどころだと思っていましたので，資格取得もかなり精一杯励みましたし，毎年，1つは資格取得を果たしつつ，仕事そのものも人並み以上に成果を上げていました．

そのおかげで，結構，早いペースで昇格させていただくことにはなりましたが，とあるポジションまで来ると，今度は逆に周囲からのやっかみも出てきてしまうのは，どこの環境下でもダークな一面なのかもしれません．

そして，30のころ，この業界で最上位の資格を取得できました．社内では，他社からの中途採用社員で，その資格を所有していた人はいたのですが，生え抜き社員では，前人未到のことでした．特に，中途採用の有資格者といっても，実務をこなす人員ではなく，ただ名前だけがあり，業務そのものに直接関与していないので，打ち合わせ等には出席しても，ほぼ何も発言しません．

ですから，実務に携わる働き盛りの30代が取得したことで，会社としても大変喜ばしい出来事で，経営陣や営業部からは，非常に歓迎されました．

ただ，技術系の部署に属する私．技術部からは，同期の仲間や後輩を除いて，部上層陣などからは，歓迎らしい歓迎もありませんでした．会社全体会議でも当然，話題になりますし，さらに昇格となる私を快く思わない人も多くなってきます．この頃から，徐々に，風当たりが強くなり始めました．

上司からは，「資格持って優秀なんだから頑張って」と，なんでもかんでも業務を振られ，手持ち業務の件数・金額は，突出し始めました．それをなんとかこなしていると，それはそれで，会社からの評価は上がるのですが，部内では，ますます風当たりは強くなります．

部内の上司も上層陣も手持ち業務が比較的余裕があり，残業もそれほどありませんが，私は，常時，深夜残業．そんな状況ですから，いつしか『資格だけ持ってて，仕事はできず，残業ばかりしている人間』扱いになっていきました．

発注者に迷惑かけられないので，会社の看板背負って，まじめに対応を図ることで精いっぱいの私．その精一杯な状況をいいことに，社内では，ひたすら足引っ張り行為に悩まされていきます．身に覚えのないネガティブな噂を流されることは日常茶飯事．

部分的に上司に相談したり，作業依頼した内容は，放置され，発注者に迷惑掛けそうになったりもしました．社内だけでとどまる程度のいじめ・嫌がらせならまだしも，発注者にも迷惑掛け，会社としての看板にもキズがつくような，足引っ張り行為を平然とする人間性にはさすがに愕然としました．

この上司を技術者としても，上司としても，人間性としても，最低だと思い，こんな環境で働いていても，絶対に自分に悪影響だと思えるほどにまで，日常の嫌がらせもエスカレートしていったので，自然と退職する選択肢を選ぶことになりました．