【出版】元の上司を無視して新しい上司と仕事を続けないといけなくなった【30代前半】

年齢：30代前半
職種：出版プロダクション編集助手

辞書の編集プロダクションに勤めていたのですが、仕事自体は好きだったのですけれども、会社の人間関係がとても面倒だったのでやめたくなりました。

フロアに５０人ほどが仕事をしている会社だったのですが、直属で助手をやっていた上司の人がかなりエキセントリックな性格というか、アスペルガー的にコミュニケーション不全の傾向がありました。

その人は東大出身で頭は良かったのですが、なぜか人の話が理解できなかったり、ちゃんと受け答えができなかったりして、話が通じないことが多かったのです。

また、こちらに仕事を出してくる時も、何だか唐突だったり、全然タイミングを考えていなかったり、ともかく他人のことが理解できない人だったので困りました。それでも、仕事自体は好きだったので続けていました。

同じブロックにいたデスクの人たちが、しきりと私に同情してくれました。上司のことを、「ガンコだし何だか話が通じないし、無茶な要求をしてくるのに、よくやっているよね。あなただから続いているんだよ。」などと言われました。

近くのデスクの人たちは、その人たちでまた別のプロジェクトをやっていました。そのデスクに、私の上司とあからさまに仲の良くない先輩がいて、その人が一応プロジェクトのリーダーでした。

３人ほど周りの若い男性が手伝っていて、そちらのグループはなかなか楽しそうにやっていて、いいなあと思いました。私のところは、上司と手伝いは私だけの２人でやっていましたので。

上司は決して悪い人ではなかったのですが、ともかく少しコミュニケーション障害の傾向があり、仕事の打ち合わせをするのにもずいぶん苦労していたのです。

そのうち、近くのデスクの人が、私を自分のグループに引き抜きたいと言い出し、根回しをして、専務に相談して、とうとう私を自分のグループに所属変更させてしまいました。

とはいえ、デスクは変わらないし、相変わらずもとの上司は近くに座っています。それなのに、元の上司を無視して新しい上司と仕事を続けないといけなくなったわけです。そこのブロックの雰囲気はものすごく険悪になりました。

もとの上司と新しい上司は口もきかず、お互いに目もあわせずに、あからさまにお互いの悪口を言っていました。私は元の上司の面目を丸つぶれにさせてしまったことになり、とても居心地が悪くなってしまいました。

元の上司と新しい上司の対立の間にはさまれてしまって、私は立場がなくなってしまい、仕事が手につかなくなって、仕方なく専務にとりあえず仕事をやめさせてほしいと頼みました。