【金融】お金を貸すという行為そのものが、なんとなく、疲れてしまって、そういう人たちの顔も覚えてしまう【50代前半】

職種：信販系金融機関
年齢：50代前半

ただのパートでも、たくさんの仕事がありました。受付もしないといけなかったし、とてもやることが多かったです。私が一番嫌だと思ったことは、そういう、いわゆる、金貸し業は、せっぱつまってお金を借りに来店される方がほとんどなんです。

そんなときには、とても痩せて、しばらく食べてなかったり、顔が黒ずんで血色が悪かったりとかして、いい服も着ておらず、あまりにもみんな、どんよりと目も暗くて、ほんとはとても働いていそうなのに、可哀想なくらい貧相になって来店されるんです。

私は始めの頃はあんまりそういうことは気にしてなかったんですが、だんだん、仕事を続けていくうち、みんな、とてもお金に困ってるんだ…というのが、わかりだしてきたんです。

そうこうするうち、なんとなく、会社に出勤するのがおっくうになりだしました。今日もお金を借りに来る、明日もお金を借りに来る…

しかも、そういう人はすぐに返すけど、利息をとらないといけなくて、そういうのは、自分だったら『もう、いいよ！！』と言いたくなるくらいの感じだったから、その時お金がないという人は、ちょっと運が悪いだけで、元々おかしい人ではないし、(審査があるから、おかしい人には貸さないし)私的にはお金を貸すという行為そのものが、なんとなく、疲れてしまって、そういう人たちの顔も覚えてしまうし、体の具合も芳しくなく、冴えないからとうとう辞めさせてもらいました…

非情な人の方がああいう仕事は多分続きますよ。貸す人に愛情を少しでも感じると、いいものもあまり食べれないのに大変だなー、とか、いらないことを考えて、精神的にこっちが落ち込んできて、審査をくまなくやったり、記入してもらったりとか、偉そうなことをしていると、なんか、ダメです。

私も人間なので、借りに来る来る相手が、自分は若いのに年上でしっかりしているだとか、すごく頑張っていそうだとかいう人なんかは、私が相手で申し訳ないです…って、心の中で言いましたよ、いつも。

若かったので、借りに来る人ほどそんなにまだ世間を知らなかったし、お金にもそこまで困ったことがなく、働くところもたくさん選べた私には、ちょっときつい仕事でした。

もう少し、年齢がいってた人たちは辞めずに働いてましたけど、ああいうのって、若すぎる人はキツすぎますよ。知らないからこそ、出来る仕事でもあり、でも、私たちから見たらベテランの総務とかやるような年上が受付する方がいいに決まってるのに、このような若輩者が、なんでやるの？えらそうに！っていう、内心、思いはありましたよ。