【エンジニア】3年後、5年後の自分がすり減るくらいなら退職した方が正解【30代後半】

年齢：30代後半
職種：エンジニア

外資系アパレル商社勤務で、この時ほど会社を本気で辞めたいと思ったことはありませんでした。30歳を期に、人事部の担当者から誘われる形で入社しました。仕事はインターネットでのイーコマース立ち上げとサイト構築です。

社内としては初めての部署で、立ち上げということもあり、外部から経験者を入れてという話だったようです。外資系特有の即決で入社が決定し、給料も申し分なかったのですが、とにかく社内の雰囲気が最悪で朝からケンカと暴言を聞くような会社でした。

上司が外国人、同僚は外国人と日本人という環境で、きちんと自分の仕事をしようと懸命に耐えている社員もたくさんいました。耐えているのは外国人も日本人も同様でしたが、一部の部長レベルの社員が互いに足を引っ張り、手柄を自分のものにするか、もしくはあやかろうという気が満々で、仕事について罵倒してきたかと思うと翌日には「お前の採用の時には周囲は反対したが俺が賛成してやった」と恩を売るような言動をしてくる外国人上司もいました。

もちろん、そういう社員ばかりではありませんが、やはり「そういう社員」だからこそ社内でのし上がる傾向が強いのが外資系です。社内の悪習慣や不適格な人材を排除しようとしたら、それこそ自分がのし上がらないといけないような状態です。

正直なところ、そのような足の引っ張り合い、手柄の取り合いを毎日のように見せられ、同僚が「我慢の限界」と辞めていく姿を見送っていると、こちらも「そこまでしてこの会社に残る必要があるのか」と思いつめてしまいました。

社内のECサイトが軌道に乗ったら退職することを考えよう、と決めながら仕事をするのは非常に辛いものがありますし、そんな環境でモチベーションが上がるはずもありません。あと少し、あと少しと自分をなだめながら退職のめどをつけたのが5年後でした。

退職する前には何度も外国人の上司に呼び出されましたが、言われたのは「お前が辞めると自分の評価が下げられる」「不満の解決能力が足りない」と、この期に及んで非常にがっかりさせられる言葉を聞かされました。

ダメな人は何をやってもダメなんだなと思いつつ、それでも当時は自分も管理職で部下を持っていたので今後のこともありますから、何も言い返しませんでした。退職日が迫ってくる中、どこかで私の転職先の情報を聞きつけたらしく「取引相手なのでこちらに仕事を回してほしい」と頼まれました。

もちろん、その場でお断りしましたがかなりしつこかったです。会社を辞めたいと思ってから数年の時間が必要でしたが、わがままや思いつきでなければ「辞めたい」と思う気持ちは正しいと思います。3年後、5年後の自分がすり減るくらいなら退職した方が正解です。