【サービス業】女性が出世をするなんて邪魔なだけ【30代後半】

年齢：30代後半
職種：サービス業

10年以上勤めた会社に嫌気がさした理由は３つあります。会社の古い体質と、いわゆるブラック企業のような労働環境、そして上司についていけなくなったことです。

会社全体を覆っている時代錯誤な考え方は、若い頃はあまり気になりませんでした。しかしある程度の仕事を任されるようになると多くの疑問を抱くようになりめました。中でも耐えられなかったのは女性蔑視です。現代では珍しいことだと思うのですが、我が社には女性の管理職は一人もいません。女性だからという理由で出世できないのだといわれています。

女は笑ってお茶くみだけしていればいいと、私も上司から言われたことがあります。女性が出世をするなんて邪魔なだけだと、声にだしていうくらいの会社ですので、優秀な人材はすぐに見切りをつけて他社へ移ってしまい、結局、女性は誰も上に行くことができません。

社内の雰囲気が悪く、社員もアルバイトもパートもすぐに辞めてしまうので、常に人手不足でした。とくに女性が働きづらい雰囲気ですので、数少ない女性社員の労働環境は過酷でした。

朝は誰よりも早く、午前５時半には出社し、門を開け、電源を入れるところから仕事が始まります。本当は８時で構わないはずなのですが、人手不足のため２人分の仕事があり、その時間では間に合わないのです。それでも規則では始業は８時となっているため、タイムカードは押してはいけないと言われていました。

終業は８時頃ですがやはりタイムカード上は６時です。サービス早出のサービス残業は当たり前の世界なのです。おかげで労働時間は12時間を超えますが、お昼休みでもすぐに呼び出されてしまうありさまで、トイレ休憩もなかなかとれませんでした。

労災も一切おりる気配がありません。仕事中に頭を強打して病院にいった同僚も自費だったと行っていました。上司に労災の話をしたら「頭が割れたわけでもないだろう」といわれたそうです。

そんな上司は、社長の友人の息子だそうで、30代半ばにして課長待遇で入社してきました。目下の者でストレス発散をするタイプで、若い女性にはセクハラを、男性社員にはパワハラを、そして上司にはごますりを欠かさない、まるで安っぽいドラマの脇役のような上司でした。ドラマならイヤな奴ですみますが、現実にはちょっと大変で、心を病んでしまう同僚もいました。

一番ひどいと思ったのは、その上司が珍しく大きな仕事をとってきた時のことです。専務にほめられご機嫌でしたが、直後にその仕事はダメになってしまいました。上司がひとりで勝手にすすめていた仕事で私たち部下は誰も何も知らなかったのですが、どういうわけか専務には、私たちの失敗として伝わっていました。まったくの濡れ衣でしたし、たとえそんなことがあったとしても部下の失敗は上司の失敗だと思うのですが、まったく身に覚えのない理由で同僚がひとり減給になりました。

女性だからと差別発言をされ、サービス早出にサービス残業が横行し、挙句の果てにわけのわからない責めを負わされる、こんな会社はもう辞めてしまいたいと切実に思いました。