【不動産】常に経営者は怒鳴っているのです。お客様の耳にもその怒号が聞こえてしまいます。【30代前半】

職種：不動産営業
年齢：30代前半

不動産営業の仕事をしていた時のことを書かせていただきます。辞めたいと思った理由は、色々あるのですが、一つは拘束時間の長さです。定時は9時でしたが、朝の8時には出社し、掃除を行います。掃除自体は悪いとは思いませんが、ビルとして管理会社が掃除を委託している為、清掃会社の方が掃除をしている最中や終わった直後に、自分たちも掃除を始めるのです。

掃除の次には、朝礼がありその後お客様を物件に案内する営業の時間という時間の流れでした。営業が終わっても、契約書作成やその他事務処理は自分で行う必要があり、会社を出るのは23時から24時になります。しかも昼食はとれない日が多く、とれても10分時間があいた時に牛丼屋に入ったりする位でした。

帰宅して何もやる気力がなくなり、シャワーを浴びて寝ると言う、体力的にもきつい状況でした。この状況を改善したく、何度か経営者にも提言を行いましたが聴きいられず、自分の体と心が壊れる前に退職を決意しました。

また、辞めたいと思った理由の二つ目としては、無駄な打ち合わせと経営者のやり方には、ついていけない状況が多かったからです。無駄な打ち合わせの原因は、決まった事を経営者が後から口をはさんでくることによる弊害でした。

例えば、一度ある状況に対して、上司に相談した案件がありました。その案件を上司の指示通りに、行った挙句、翌日には経営者が口を出してきて、最初に相談した上司の指示とは反対の指示を出してきます。

その打ち合わせの為に、お客様とのアポイントの時間を強引にずらされることもしばしばありました。それを実行するよう、経営者の眼の前で顧客に連絡させられ、事情を説明し、お客様にとっても迷惑な話になってしまう事を強引に説き伏せます。

恐らくはお客様の利益を考えると言うよりも、自分の経営者としてのプライドなのでしょうか、自分を誇示するためのアピールとしてか思えません。そのような事が、私だけではなく、他のスタッフにおいても日常的に起こっておりました。

そして、常に経営者は怒鳴っているのです。これは自分が怒られていなくても、精神的に非常につらいものでした。狭いオフィスの中で、怒号が飛び交う。状況によってはお客様と電話のやり取りをしている時もあるので、そのような時はお客様の耳にもその怒号が聞こえてしまいます。

一旦始まると長いので、電話を携帯に切り替えて外でお客様と話す事もしばしばありました。本当にお客様不在の、本末転倒な話でした。このような長時間労働と、会社のやり方についていけず、1年間を全うしたところで退職しました。

ちなみにこの会社では在職期間が1年間いたというと、長い方でした。短い方は数日から3カ月程度で停職されていきます。社員が20人もいないような小さい会社であるにも関わらず毎月のように大量の採用募集をかけているのは、非常に滑稽な感じでした。

皮肉にも経営者は、利益利益と声をあげていますが、それを圧迫しているのは、社員の募集費用だったのですから。当時を思い出すと若いからやれたのだと思いますが、今もこの会社が存続していることを思うと胸が痛いです。