【メーカー】開発会議でそんなことを説明していると時間ばかりかかってしまう【30代後半】

年齢：30代後半
職種：電機メーカー

所属はは研究開発部門の推進部で、主に他社との協業推進、共同研究締結、新規助成事業の開拓・推進、等を担当しておりました。わかりやすく言えば、研究開発をする技術者達が研究をしやすいよう外堀を埋めて上げるような立場です。

とはいっても、研究の内容や進捗状況を把握しなければ推進業務は行えないので、技術者が定期的に行う開発会議に出席し、現状を把握するようにします。会議での内容は半分位意味がわかりますが、より技術色の濃い専門内容になってくると理解できなくなります。

こちらは技術職ではないので当然全部理解するのは不可能ですが、推進業務をするにあたって、「○○○ってどう言うことなんでしょうか？」と質問して理解を深める必要があります。

しかし、技術者側としては「開発会議でいちいちそんなことを説明していると時間ばかりかかってしまう」と説明を嫌がる人がいるのでとても困りました。

「手元の資料をよく読めばわかるから読んでくれる？今時間がないから説明できないから」といった感じで冷たく突き放されます。理解したくたってそもそも大学で勉強してきた分野が違うんだから、わかるわけないのに、と凹みます。

仕方がないので資料を読みながら推進業務を進め、新規協業先の企業をリストアップして技術者に確認してもらうと「この企業とこの企業はうちがやっている研究と方向性は同じだけど、研究結果の測定方法が違うから、協業するにしても測定器から用意しないといけないんだよね、この前の資料ちゃんと呼んだ？測定器の説明書いてあるでしょ？測定器のことがわからないなら説明書見て確認してよ。もっと別の企業をリストし直してくれる？」とボロボロに打ちのめされてしまいました。

私がいた研究室はとある物質を測定器で調べることが研究段階で欠かせないのですが、測定器といっても色々と種類があり、しかもとても高額なので素人同然の私には説明書の意味すらわかりませんし、試しに操作してみるなんてとんでもない話です。壊してしまえば修理代だけで100万近くかかるような測定器ですから。

結局、私の立場を理解してくれている技術者の後輩（7歳年下でした）に、昼休みの時間を使って測定器の内容を少し説明してもらい、リストアップした企業の研究内容チェックを手伝ってもらいました。この時は本当に情けない思いで心底会社を辞めてしまいたいと思ったのを覚えています。

自分には知識がない分野の仕事を行わなければならず、それに対して文句を言われ、でも仕事だから言い返せない。あまりに理不尽で本当にやめようかと悩みました。会社というのは本人の意志に反して人事異動をしたり組織変更をします。その時に従業員個々の経験業務や保有知識まで手が届かないのでこういうことが起こるのだと思います。