【製造業】上司や部下と協力して改善策を役員に提案してきましたが全て却下されました【30代前半】

職種：化学工業
年齢：30代前半

私は先月7年半務めた企業を退職しました。理由は会社の経営状況が悪く，将来に不安を感じたためです。私は理工系大学を卒業後，地方の化学系企業に就職しました。業務内容は医薬品や電子材料の原料の製造，開発です。

この企業は30年ほど前に独立系の企業としてスタートし，一つのヒット商品の開発により，数年前まで黒字経営を維持してきました。しかし，近年では他社の安価な後発品が成功し，業界内で取り残されつつあります。

企業の研究開発というのは一つの発明で10年利益を持続できれば成功といえる世界です。画期的な開発品を世に出したとしても，他社の後発品や，より優れた製品の追従が必ずあるためです。

この会社はたった一つの発明で30年近く美味しい思いをしてきた会社なのでそういう意味では永らえたほうだと思います。敗因を上げるとすれば，その一つの発明に甘んじて次の一手を打ってこなかったことだと思います。

2年前，社員は数十名ほどいましたが，銀行から融資を受けるために半数近くの社員をリストラしました。また，経営状況に不安を感じ，多くの社員が自主退職しました。

私はどんな企業でも経営困難に陥る可能性はあるし，それを克服するために努めようと思っていたので，その時点では退職は考えていませんでした。上司や部下と協力して改善策を役員に提案してきましたが全て却下されました。

代表は技術者出身ではないので技術的な提案をしてもあまり理解せず，根性論や政府や他国の批判など事業と関係のない無駄話ばかりを展開し，技術者の意見を疎かにしてきました。

その割に表面的な知識は蓄えていて，新聞やテレビで身に着けた新しい化学用語をやたらと使いたがります。正直単なる化学ごっこです。

上層部の代表の取り巻きの人間にも問題があったと思います。彼らは技術的な問題を軽視してでも代表の意見に同調することで，代表の評価を得てきたような人たちです。

正直技術面で勝負できない人たちなので懐柔策により地位を築く道を選択したものと思われます。自分より優秀な社員が入ってくると露骨に妨害するような人たちです。この人たちは保身に走っていて，会社の経営改善よりも自分のポジション確保に必死なのです。

　以上のように社内の自浄作用が機能しなくなっており，いくら改善策を提案しても跳ね返されてしまう現状があるため，私は退職を決意しました。これまで養ってくれたことには感謝していますが，今後この会社が改善していくイメージを全くもてませんでした。