【介護】叩いてきたり蹴ってきたり腕を噛まれたり【20代後半】

年齢：20代後半
職種：介護職

私は大学卒業後、介護の仕事を４年以上続けてきました。介護の仕事をしていると言えば、周りから「大変な仕事してるね。」と言われたものですが、どんな仕事にも辛い部分はあると思っていたので、多少嫌な事があっても頑張ってきました。

1年目は我武者羅に働くだけでした。2年目は仕事にも大分慣れてきて、3年目にかけて一番調子よくこなせていた時期だと思います。所謂ピークでした。4年目になると、だいぶ体力が衰えてきたな、という実感がありました。

経験を積んで体力がつくような感じもしますが、やはり腰に負担が積もってきました。体力的にもしんどいなー、とは思っていましたが、それだけでは辞める決断には至りませんでした。

でも、そんな「しんどいな」と感じている中、施設内で事件が起こりました。スタッフルームに置いてあった財布から、現金が盗まれるという事件が3件も起こったのです。だいたい犯人の目星はついていて、上司が事情聴取したり、警察沙汰にもなっていましたが、犯人は自白しませんでしたし、また、はっきりとした証拠がないために捕まることはありませんでした。

私は窃盗の被害には遭わなかったのですが、そんな事件があってから人に対する不信感が強くなりました。泥棒が施設内にいるにも関わらず、捕まることはないし、そんな犯人と一緒に働かなくてはいけません。それが嫌でした。これが一番の辞めたいと思った理由です。

他にも理由はあります。介護の仕事は、利用者の入れ替わりも激しいです。働き始めた頃と４年目とでは、利用者の性格も全然違いました。暴力的な人が多くなっていたのです。

介護をしようとすると、叩いて来たり蹴ってきたり、腕を噛まれたりもしました。自分の体が傷つくことがとても悲しく、「嫁入り前の体に何してくれんのよ！」と内心思っていました。暴力を振るわれることが辛く、イライラすることも多くなりました。

スタッフにも腹の立つ人がいました。こちらから挨拶をしても一切返事をしない嫌な上司がいました。それなのに、自分が頼みたいことがある時だけ妙にニコニコして近づいてくるのです。そういう人が上司なんて信じられませんでしたし、全く尊敬できませんでした。そんな人の下で働きたくはありませんでした。

私はこれらの理由を施設長に伝え、退職しました。今思い出すだけでも、ちょっとイライラしてきます。辞めて1年以上。結婚も、次の就職も決まっていなかったけれど、あの時思い切って辞めて良かったと思っています。